下剋上受験 DVD-BOX
阿部サダヲ
TCエンタテインメント
2017-07-12


続いて、このドラマ。

中学受験経験者としては、色々言いたいことあり過ぎ。

実話を基にしてるドラマとのことなのだが、
中卒のお父さんがあまりにも卑屈過ぎてちょっと引きながら見ていた(;^_^A


正直、私の周りには中卒の人はいない。
なので、中卒の人が世間でどのくらい大変なのかは想像の域を出ないであろう。

でも、でもね。

幼稚園・小学校受験のお受験教室でも勤務経験のある身からすると・・・




子供の将来の為に道を作ってあげることはとても大事。

がっ!

その道がプレッシャーになって子供を潰す場合もあるし、
名門校に入れることだけが目標となり、受験に失敗してしまった場合、
全人格を否定されたように勘違いして心身に支障をきたす場合も。
逆に、たまたま合格してしまったことで、自分たちのステイタスを勘違いし、
人として可哀想な部類に陥ってしまう場合も。


そういう「勘違い家族」を私はたくさん見てきた。



今回のドラマでは、たまたまピュアな素敵な家族だったので楽しく拝見できたけど、
実際は家族同士のライバル視だったり、塾を巻き込んでのモンペ合戦だったり、
現実はドラマよりも恐ろしいのだ(;^_^A

一番不幸なのは、今回の主人公のような、親が期待しすぎて入学させること。

入学してからは本人に任せて放置、が大正解なのだが
入学後もお友達や部活に口出ししたりしてなにかと子供の学園生活に介入すると
子供は本当に大変だしね。

我が家は親も卒業し、姉も先に入学していた学校だったので、
逆に本人の希望ではなく、無理矢理受験させられたクチなのだが(;^_^A

それでも、受かった当初は他の保護者から「お母さまが卒業生でよかったわね〜」などと
いかにもコネで合格できました、というような根拠のない悪口も言われたし。
出来ればそういうブラックな現実も描いて欲しかったかな。





ちなみに、私もこのお子さんとほぼ同じ時期に受験勉強始めましたが(遅すぎる)、
ちゃんと第一志望の御三家に受かりましたが、何か?( ̄▽ ̄)

まぁ、「中学受験、楽しかったです!」というお父さんの面接での言葉、
それには激しく同意致します。
大学受験もそうだったけど、ゲーム感覚で自分の武器や魔法のレベルを上げるがごとく、
じわじわ知識を増やしていって、それが成果に繋がっていくと本当に勉強が面白いのだ。
今回のドラマでは、もう少しそのあたりを細かく描いて欲しかった。
番組制作側に中学受験経験者が少なかったのかもしれないけど、
ただ「勉強に時間をかける=成績があがる」では絶対にないので(断言)。


あ、あと。

受験会場でピンクのシャーペンはどうなのでしょう?
仲良しのお友達にもらった設定だったけど、
御三家レベルの学校なら、学校が用意した鉛筆で受験するはずなのだが・・・。

ほのぼのドラマとしては、キャスティングも脚本も良かったけど、
たぶん中学受験者としてはものすごーく突っ込みどころ満載のドラマだった気がします。
成績が悪くていちいち泣いてる小6はあまりいない。小学校受験の生徒ならわかりますが。
子供の設定が幼過ぎて、ちょっと入り込めませんでした。カワイイ子役さんなのにもったいない。
今時の小6、しかも中学受験するような子はもっと生意気なくらい大人かと(;^_^A

とにもかくにも、中学受験そのものにスポットを当てた、という意味ではよかったかな。
高校受験や大学受験は経験仕手いても、中学受験したことない人が多すぎて
いちいち説明するの、今まで面倒だったし(笑)。


#下剋上受験